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北アメリカ東海岸の温帯地域の植物は、日本の温帯地域の植物と似たものが多く見られます(詳しくは
こちら)。 エンレイソウ属(
Trillium )もその一例でしょう。 世界で40~50種あるエンレイソウ属の分布は、日本を含む東アジアからヒマラヤにかけてと、北アメリカ大陸の東部を中心とした地域です。
日本に自生しているエンレイソウ属は5~9種が知られています。 全国に分布し金剛山などでもたくさん見られる
エンレイソウ Trillium smallii は花弁がありませんが、やはり全国に分布し信州などでよく目立つミヤマエンレイソウ(シロバナエンレイソウ)
Trillium tschonoskii や、本州北部~北海道に分布し北海道大学の校章になっているオオバナノエンレイソウ
Trillium camschatcense には白い花弁があります。


上の2枚は
モン・ロワイヤル公園で5月30日に見た
Trillium grandiflorum (英名 White trillium )です。 花のいちばん美しい時期は済んでいて、花は傷んでいますが、この公園では林床のあちこちに見られましたし、
ナチュール・ボワ=ド=リエス公園などでも咲いていました。 種小名の grandi(大きい)florum(花) が示すように大きな白い花で、株数も多く、北アメリカ大陸東部のエンレイソウ属の代表種と言ってもいいのかもしれません。
オオバナノエンレイソウに似ていますが、別種です。

上は6月4日に
ローレンシャン高原で咲いていた
Trillium erectum で、英名は Beth root です。 この英名の Beth の意味するところはよく分かりませんが、root は「根」で、根茎を重い痛みを伴う月経の治療に使っていたようです。 「エンレイソウ」も漢字で表すと「延齢草」で、腹痛の薬として用いられていたようですので、似た効き目があるのでしょうね。

上は
Trillium undulatum (英名 Painted trillium )です。 これも6月4日に撮ったもので、ローレンシャン高原のあちこちで咲いていました。
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