大阪府堺市の自宅周辺とは少し違った自然とのふれあいの記録です。

ホシムクドリ@モントリオール

 ホシムクドリの本来の生息地はヨーロッパからアジア中西部にかけてです。 日本には中央アジアから少数が飛来します。 淀川河川敷に飛来したものを昨年の11月に撮りに行き、こちらに載せました。
 北アメリカでは持ち込まれた100羽が増え、現在は2億羽ほどになっているようです。( ニューヨークのセントラルパークで撮ったホシムクドリをこちらに載せています。)
 モントリオールでもホシムクドリはよく見ました。 日本のムクドリと同じように、群で飛び回ったり、公園でイエスズメと共に餌をついばんでいました。

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ハキリアリなど(モントリオール昆虫館の生態展示)

 モントリオール昆虫館では、いろんな昆虫などの生態展示も充実していました。 下にそのうちのいくつかを紹介します。

● ハキリアリ


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 ハキリアリは主に中南米の熱帯雨林に生息しています。 木の葉を切り取って巣に運び、その葉で菌類を培養し、育った菌類を主食にするという、“農業”を行うアリです。 上の写真は、葉を切り取る木から巣へと葉を運んでいる様子ですが、2枚目の写真には仲間を守る頭の大きな兵隊アリも写っています。
 テレビでしか見た事の無いこんなシーンを目の前で見ることができるとは思っていなかったのですが、帰国してから調べると、日本でも東京の多摩動物公園などで、同様の生態展示をやっているようですね。

● ウデムシの仲間


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 広く見ればクモの仲間ですが、ウデムシ目を構成しています。 世界各地の熱帯に広く分布します。 日本には分布しません。

● Flower beetle


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 南アフリカにたくさんいるハナムグリの仲間の Pachnoda sinuata だと思います。 昆虫館では、幼虫が朽木を食べることで食物連鎖で重要な役割を演じていると紹介されていました。
 上翅の端の黒斑は頭部が逆にあるように見せているのでしょうか。

● Stick insect


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 トゲナナフシの仲間だと思います。 昆虫館では雌雄で極端に異なる昆虫がいることの例として展示されていました。 長い間、別種だと思われていたようです。

モントリオール昆虫館( ツノゼミの標本など )

 モントリオール植物園の一角にモントリオール昆虫館があります。


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 昆虫館の周囲には、オオカバマダラの好む植物が植えられているコーナー( 上の写真:monarch の意味として、「君主」や「独裁者」などの他に、「オオカバマダラ」があります )や、水生昆虫が観察できるコーナー( 下の写真 )などがあります。


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 館内の展示も充実しています。 ここでその全てを載せることはできませんが、私が特に関心を持っていた様々なツノゼミを下に載せ、充実した生態展示は別の記事にします。
 ツノゼミは中南米の熱帯~亜熱帯地域を中心に分布し、日本にも16種類が分布していて、私のブログでもその中の最も普通種であるトビイロツノゼミを載せています(こちら)。
 ツノゼミの仲間の多くの種では、胸部背面に「ヘルメット」と呼ばれている部分があります。 トビイロツノゼミのヘルメットは、長いのですが、背面にくっつくように伸びているため、見落としそうになります。 下の写真のものは、標本ですので色は悪いですが、ヘルメットの形態は多様で大きく、擬態などに役立っています。 なお、胸部にある円形のものは、虫ピンの頭です。


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チコリ


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 チコリまたはチコリー( Cichorium intybus )の花もモントリオールの林の側の道端などでよく見ました。 が、これはカナダに自生の植物ではありません。


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 チコリの原産地はヨーロッパから中央アジアにかけてで、野菜として北アメリカに持ち込まれたものが逃げ出し、帰化植物となったものでしょう。
 チコリはハーブとしてや、根を炒ったものをコーヒーのように使ったりもしますが、主には肥培した株からの芽を軟白栽培したものをサラダなどに使用します。 日本でも国産のチコリが生産されはじめているようです。

Stag-horn sumac


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 モントリオールでは、河原などの開けた場所や林縁など、あちこちでこの木を見ました。 モントリオール植物園でも見かけましたが、名札はつけられていませんでした。 つまり勝手に生えた「普通の」木なのでしょう。 モントリオールに住む娘に聞いても、名前は知らないがよく見る木で、秋にはきれいに紅葉するとのことでした。
 最初は何の仲間かも分かりませんでしたが・・・


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 上は何らかの理由で果序が途中で折れ、少数の果実が残ったものでしょうが、これを見て、ウルシ科だろうと思いました。 この果実は、色は違いますが、ヤマウルシの若い果実と似ています。 ヤマウルシの果実は外皮がとれやすく、その後は白い中果皮が表に出ますが、外皮の取れていない果実によく似ています。 日本のヤマウルシもヤマハゼもヌルデも花序は上向きであっても、果序は最終的には垂れ下がります。 モントリオールで見たものは、果柄が短く果実が密に付き、果序は上を向いたままということのようです。
 日本に戻ってから調べると、学名は Rhus typhina で、カナダからジョージア、アイオワ州などに分布し、英語では Stag-horn sumac などと呼ばれているもののようです。
 学名に関して、よく見るヤマウルシ、ヤマハゼ、ヌルデとの関係を少し書いておきます。 Wikipedia では、ヤマウルシとヤマハゼは Toxicodendron属となっていて、シノニムとして Rhus属になっています。 またヌルデは Rhus属となっています。 いろんなHPを見ても、ヤマウルシとヤマハゼの2つの属名は、併記されたり「=」で書かれたりしている場合が多いようです。

アカハラガメ(クーターガメ)


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 写真はアカハラガメの仲間( クーターガメ属:Pseudemys )でしょう。 モントリオールのイル・ビザード自然公園にいました。
 アカハラガメの仲間は成長によって少し模様が変わりますし、個体変異もありますので、種名はよく分かりません。 アラバマアカハラガメ( Pseudemys alabamensis )かとも思いますが、アラバマアカハラガメはアメリカ合衆国アラバマ州の固有種で、個体数が減少してきており、法的に保護の対象とされている種ですので、モントリオールにいるのかどうか・・・。 昔に放たれた可能性はありますが・・・。

シラタマソウ


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 モントリオールで咲いていたシラタマソウです。 上の2枚の写真の場所は違うのですが、どちらも岩の割れ目に咲いていました。


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 シラタマソウはナデシコ科マンテマ属( Silene )の多年草です。 ガクは袋状で、表面には網目状の模様があります。 5枚の花弁は白色で深裂しています。 葉は対生し、葉柄はありません。
 シラタマソウの原産地はヨーロッパです。 都市部に帰化植物が多いのはモントリオールでも同じです。 シラタマソウは日本でもモントリオールと比較的気候の似た北海道を中心に帰化しています。

メープル

 カナダといえばメープルシロップ。 いろんな瓶詰や缶詰のメープルシロップが販売されています。


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 特にケベック州は、世界全体の80%以上のメープルシロップを供給しています。 しかしこのメープルシロップを「メープルの樹液を煮詰めたもの」と言ってしまうと、間違いではないでしょうが、正しいとも言えません。
 英語の maple は「カエデ」という意味です。 ケベック州第一の都市モントリオールの街を歩いても、街路樹としてメープル(=メイプル)が植えられていますし、公園内の自然林を歩いても、たくさんのメープルが生えています。 というより、大部分の大きな木はメープルです。
 日本のカエデ属( Acer )にもたくさんの種類がありますが、モントリオール周辺のメープル( やはり Acer です )にもたくさんの種類があります。 どのメープルの樹液を煮詰めてもメープルシロップができるわけではありません。
 メープルシロップは、シュガーメープル( サトウカエデ:学名は Acer saccharum )の汁を煮詰めて作ります。 下がそのサトウカエデです。


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サトウカエデ Sugar Maple  Acer saccharum


 以下に、その他のメープルのうちの何種類かを載せておきます。 写真の倍率は同じではありません。 (以下、属は全て Acer ですので、略して A. とします。)


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アメリカハナノキ Red Maple  A. rubrum

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Black Maple  A. nigrum


 下のような交雑種も作られています。 「 x 」は交配種のサインです。


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Red-Silver Maple  A. x freemanii 'Autumn blaze'



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チェロネ


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 上はモントリオールイル・ビザード自然公園で咲いていた、自生のチェロネ( Cherone lyonii )です。
 Cherone lyonii は北アメリカ東部原産のシソ科で、やや湿った土地に生える宿根草です。 属名の Cherone は、ギリシャ語の「亀」に由来し、花冠の形が亀の頭に似ているところからです。


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 上は花の下唇を引き下げて中を撮ったもので、オシベ4本とメシベ1本が見えています。 外見はあまりシソ科らしくない花ですが、このようにしてみるとシソ科らしさが感じられます。

 この花は、花の色が濃くなるように園芸的に品種改良され、日本でも育てられています。 花屋さんでは、種小名の lyonii から「リオン」と呼ばれていることが多いようです。


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 上はモントリオールの市街地の小さな公園の片隅に植えられていた“リオン”です。

イエスズメ

 写真はモントリオールにいたイエスズメです。


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 イエスズメは、本来は東アジアを除くユーラシア大陸に分布する鳥でしたが、害虫駆除の目的で移入されるなどで、今では全大陸に分布しています。 スズメと同じ属( Passer )で、スズメより少し大きく、名前のとおり、民家に近い所で暮らしています。
 アメリカ大陸にはスズメは分布していません( 移入された所もあるのですが、分布は広がっていません )が、ヨーロッパなどスズメとイエスズメの両方が分布している所では、町にはイエスズメがいて、スズメは森林で暮らしています。 日本などイエスズメのいない所ではスズメは民家に近い所で暮らし、森林にはいないことを考えると、イエスズメのいる所ではスズメは森林に押しやられているのでしょう。


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 スズメとの外見上の違いについては、イエスズメの頭は灰色で、頬に黒い模様がないことなどが挙げられるでしょう。
 参考までに、下にスズメの写真を載せておきます。


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ベニバナサワギキョウ

 写真はモントリオールで見たベニバナサワギキョウ( Lovelia cardinalis )です。


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 ベニバナサワギキョウは、カナダ南部からテキサスの湿地に生える多年草です。 園芸的に少し改良されたものが日本にも入ってきていますが、やはり自生地で見るのはいいものです。


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 花のつくりはサワギキョウとよく似ています。

8月末のモントリオールで見た甲虫

● Locust Borer Beetle


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 セイタカアワダチソウに来ていた写真の虫、蜂に擬態しているのでしょうが、なんとも派手な虫です。 派手な虫は熱帯とも限らないようです。
 ハナカミキリの仲間だろうと思い、「 North amerika 」と「longhorn」(カミキリムシ)で検索すると出てきました。 学名は Megacyllene robiniae です。 ちなみに、日本の Megacyllene属を調べてみましたが、いないようです。
 英語では Locust Borer Beetle で、「 ハリエンジュ(=ニセアカシア)に穴を開ける甲虫 」という意味になりますから、幼虫はハリエンジュの幹に潜って育つのでしょう。

● Goldenrod soldier beetle


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 写真の甲虫は、あちこちでいろんな花に来ていました。 ジョウカイボンの仲間だろうとあたりをつけて、「 North amerika 」と「 Cantharidae 」(ジョウカイボン科)で検索するとヒットしました。 学名は Chauliognathus pennsylvanicus です。 英語では Goldenrod soldier beetle で、goldenrod はセイタカアワダチソウです。 Soldier beetle とは、カンタリジンを持っているからでしょうか。

● Japanese beetle


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 モントリオールで一番たくさん見たのは、このマメコガネ( Popillia japonica )でした。 日本から北アメリカに侵入したマメコガネは、天敵が少なく、一気に分布を広げ、重大な農業害虫となりました。


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 上はモントリオール植物園で設置されていたトラップですが、中を覗くと、マメコガネがたくさん入っていました(下の写真)。


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クロワカモメ


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成鳥

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幼鳥


 クロワカモメ( Larus delawarensis )は、成鳥の嘴の先端近くに見られる黒い環がその名前の由来ですが、幼鳥では嘴の先端半分ほどが黒くなっています。
 日本では迷鳥としてたまに見られる程度ですが、モントリオールでは、至る所で見ることができました。


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公園で

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セントローレンス川にて

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街の片隅で


 モントリオールは、枝分かれしたセントローレンス川に囲まれた内陸島ですので、クロワカモメの多いのは納得です。


モントリオールのリス


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 上の写真、中央にリスがいます。 モントリオールの町を歩くと、上の写真のような住宅地や公園などで、よくリスを見かけます。 存在感からすると、日本のカラスのような感じで、ゴミ箱を漁ったりもしていました。 モントリオールの人たちは、寄生虫を持っているので触らないようにと注意されているようです。 人を恐れるわけでもなく、かと言って餌をもらおうと近寄ってくるわけでもなく、人とリスは相互不干渉で暮らしているようでした。


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 見ていると動作もかわいいのですが、写真を撮ろうとすると、動きが速く、なかなかいい写真が撮れません。 上はちょうど食事のために立ち止まっているところを、下は私を意識して頭隠して尻隠さず状態で動かずに、葉の間からこちらの様子を伺っているところです。


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 このリスは北アメリカ東部原産のトウブハイイロリス( 東部灰色栗鼠: Sciurus carolinensis )でしょう。 ニホンリスと同じ属です。 もっともニホンリスは帰化種のタイワンリスに押されて、近畿地方で見る機会のあるリスは、ほとんどタイワンリス( 台湾栗鼠: Callosciurus erythraeus thaiwanensis )ばかりになってしまいましたが・・・。
 トウブハイイロリスもイギリスなどに移入していて、イギリスでは在来種のキタリスを駆逐しているようで、世界の侵略的外来種ワースト100に選定されているようです。

 林に入ると、トウブハイイロリスよりもずっと個体数は少ないのですが、下のような小さなリスを見ることができました。


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 これはシマリスの仲間で、カナダやアメリカ東部に分布するトウブシマリス( Tamias striatus )です。

 分類学的には、トウブハイイロリスやニホンリスはリス亜科( Sciurinae )に、タイワンリスはタイワンリス亜科( Callosciurinae )に、シマリスの仲間はアラゲジリス亜科( Xerinae )に分類されています。

カナダガン

 8月末にカナダのモントリオールに行ってきました( 詳しくはこちらをどうぞ )。 ここに載せたカナダガン( Branta canadensis )は、モントリオール市立のイル・ビザード自然公園とラピード公園で撮ったものですが、どちらも市民の憩いの場として提供されている公園で、もちろん無料です。 つまりカナダガンは、モントリオールでは身近な所で見られる「普通の」鳥でした。 日本に旅鳥として少数が飛来するシジュウカラガンとは亜種の関係になるようです。


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 上で普通の鳥だと書きましたが、かつては、かっては繁殖地でのキツネの人為的増殖により壊滅的打撃をうけています。 今日の羽数が回復したのは、人工繁殖等やキツネ駆逐等の継続的な努力によるもので、絶滅危惧種の人為的回復の事例のひとつとされています。

(2014.11.9. 追加)
 映画「グース」(原題:Fly Away Home)に関するコメントをいただきましたので、107分の映画を6分に縮めたものが YouTube にありましたので、下に貼っておきます。
 開発によって親鳥が放置した卵を孵化させ、「刷り込み」によってカナダガンの“親”となってしまった主人公が、さまざまな困難を乗り越えながら、「渡り」の習性を知らないカナダガンを先導することをとおして、自身も成長していくという物語です。




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