大阪府堺市の自宅周辺とは少し違った自然とのふれあいの記録です。

星砂

星砂の浜

上の写真は、西表島の「星砂の浜」です。 遠くに白波が見えますが、その場所から波打ち際までは造礁サンゴの働きでたいへん浅くなっていて、波は立ちません。
この浜の波打ち際の湿った砂を掌で押さえると、掌に砂粒がくっついてきます。 よく見ると、その砂粒に、下の写真のような「星砂」と呼ばれているものが混じっています。 大きさは3mm程度、肉眼でもどうにか星の形が分かります。

星砂

星砂と呼ばれているものは、死んだ有孔虫の殻です。 有孔虫はリザリア界(注1)に分類される大型の単細胞生物で、生きている時は、この殻の中は原形質で満たされています。
星砂の写真には2種類の殻が写っていますが、星の形に近い先の尖った突起を持っている方がバキュロジプシナ(Baculogypsina)、球に近いものから先端が丸みを持った突起を出しているものがカルカリナ(Calcarina)です。

(注1)生物の分類について
リンネは生物を植物界と動物界に分類しました。 その後、さまざまな生物についての知見が深まるにつれて、全ての生物を植物と動物に分けることが難しくなってきました。 少し生物の分類に詳しい人は、生物をモネラ界、原生生物界、菌界、植物界、動物界の5界に分類するホイタッカーの5界説をご存知かもしれません。 しかし、生物の系統が遺伝子解析により明らかにされるにしたがって、生物の分類はますます複雑になってきています。 が、ここから先の話は専門的になりすぎるので、詳しく知りたい人は、Wikipediaの「生物の分類」などを見てください。
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甌穴

甌穴

西表島・浦内川の中流域に、たくさんの丸い穴の開いている場所がありました。 多くの穴の中には、丸い岩石が入っています。
この穴は甌穴(おうけつ)またはポットホール(pot hole)、かめ穴などと呼ばれています。
甌穴のでき方は、岩のくぼみに転がってきた岩石が入り、その岩石が川の渦流で回転することで、載っている岩を擦り減らして窪みを深くし、自身も角が取れて丸くなったものです。
「甌」は「かめ」の意味です。 穴の中でも岩石が回転して周囲の岩を削るものですから、口の部分より奥の方が広くなったかめ型の穴になるわけです。
静かに見えるこの川も、増水時には濁流になるのでしょうね。

亜熱帯照葉樹林

西表島の浦内川沿いの道の両側には、下の写真のような亜熱帯照葉樹林が広がります。

亜熱帯照葉樹林の内部
この写真は 680×1024 まで拡大できます

冬の寒さ対策として葉を落とす必要も無く、植物が年間を通して成長できる条件では、草本よりも、有利に光合成をするために太陽を求めて上へ上へと成長を続けることのできる木本が増えます。 シダもヒカゲヘゴなどの木生シダが見られます。

ほかの植物よりも上に葉を広げる方法として、たくさんある木を利用して、それにからまって上に上ろうとするツル植物という生き方があります。 上の写真でも、サトイモ科のハブカズラやタコノキ科のツルアダンが写っています。

高い所に葉を広げる方法として、空中湿度の高い林では、高い木の上にくっついて生活するという方法もあります。 着生植物です。 この写真には写っていませんが、多くの種類のラン科の植物や、シダ植物のシマオオタニワタリなどが、この方法を選択しています。

鳥などに高い木の上に種子を運んでもらい、そこで発芽し、空中の水分を吸収するために気根を伸ばす植物もあります。 クワ科に多く見られるのですが、この気根は、くっついている木に沿って下に伸び、気根どうしが互いにくっつきあって太るため、結果的にくっついている木を絞め殺すことになってしまいます。 このことは、いずれ別の記事にする予定です。

anettairin81206_4.jpg

浦内川

過去3回のマングローブ林の記事は、じつは全て西表島の浦内川河口付近で撮ったものでした。
浦内川は沖縄県内で最長の河川です。 遊覧船で川を遡ると、海水の影響が薄くなるにつれ、マングローブはなくなりますが、代わって亜熱帯のさまざまな植物が現れます。 木の生い茂る中にはイリオモテヤマネコもいるはずです。

浦内川 1

東南アジアの熱帯雨林では、多くの板根の発達した木を見ることができますが、西表島の亜熱帯照葉樹林でも板根を発達させる木が何種類かあります。 その代表が、下の写真のサキシマスオウノキです。

サキシマスオウノキ 1

遊覧船は軍艦岩まで。 ここから先は岩が多くて船では進めません。 ここから1.5kmあまり、マリユドゥの滝(下の写真)のそばまで、亜熱帯林の中を歩いてきました。

マリユドゥの滝

次回からはこの亜熱帯林で見た植物を、いくつか記事にしていきます。

マングローブ

 熱帯や亜熱帯地域の潮間帯や河口の汽水域にはマングローブとよばれる特異な林が見られます。 この林を構成する樹種には、海水に耐えることのできる性質があり、根元が海水に浸かる場所にも生えています。
 これらの木の根の細胞も呼吸しており、酸素が必要なのですが、ただでさえ水から酸素を取り込むことは陸上に比べて難しいのに、海水は淡水に比較して溶存酸素が少ないので、木の種類によっては、酸素を取り込むために「呼吸根」を出します。 これらの海水の中に生える木やその呼吸根は、消波ブロックのように働くため、落ち葉や泥を貯め、栄養分豊かな特異な空間を形成し、そこにさまざまな生物が住むことになります。

 西表島のマングローブ林を構成する木には、ヒルギ科のオヒルギ、メヒルギ、ヤエヤマヒルギ、キツネノマゴ科またはヒルギダマシ科のヒルギダマシ、シクンシ科のヒルギモドキ、ハマザクロ科のマヤプシギなどがあります。

マングローブ林
主にオヒルギからなるマングローブの林内
来ていただいて、ありがとう
'08.12.14.より
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大阪府堺市に住む自然好きの、植物や昆虫などとの出会いの記録です。

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