大阪府堺市の自宅周辺とは少し違った自然とのふれあいの記録です。

ポドフィルム


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 写真の植物は Podophyllum peltatum です。 モントリオール植物園の地元コーナーで育っていました。(撮影:2016.5.31.) また、たぶんこれと思われる植物(花は葉の陰になっているようで確認できませんでした)が自然林の中で群生しているのも見ていますが、遊歩道から離れていて、撮っていません。
 北アメリカにおける Podophyllum属はこの種のみですが、台湾や中国の深山の林床にはハッカクレン Podophyllum pleianthum が分布します。
 この植物にも、アメリカハッカクレンやアメリカミヤオソウなどの名前がつけられていますが、名前は統一されておらず、タイトルのように属名を名前として使用することも多くあります。
 英語では Mandrake(ナス科のマンドレイクは別種)や Mayapple と呼ばれていて、過去にこの実はジャムなどに使われたそうです。 花も見栄えのする大きさですが、良く熟れた果実以外は全草有毒で、最近ではこの植物からの誘導体が抗悪性腫瘍剤(エトポシド)として使用されています。

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ナメリチョウチンゴケの変種


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 上はモントリオールのナチュール・ボワ=ド=リエス公園にあったチョウチンゴケの一種です(撮影:2016.6.1.)。 葉は鋭頭で、中部で最も幅広く、上半部の縁には鋭い歯が並ぶが下半分の縁には歯がほとんど見られないなどは、日本のナメリチョウチンゴケと同じです。 しかし全体の葉形は、こちらの方が幅広く、葉先はより鋭くなっているようで、少し異なります。
 いろいろ調べてみると、北アメリカの東海岸にはナメリチョウチンゴケの変種の Mnium lycopodioides var. inclinatum が分布しているようで、写真のものもこれではないかと思います。 ただ、このコケの図は見つけられませんでしたし、こちらに書いたように採集して日本に持ち帰ることはしておらず、顕微鏡レベルでの観察はしていませんので、ほんとうにそうなのか、疑問は残りますが・・・。

カタクリ属 Erythronium americanum

 モントリオール周辺の動植物のことをいろいろ書いています。

 アメリカ大陸の地図を見ると、モントリオールは海の近くにあるように見えます。 しかし広いアメリカ大陸のこと、実際にはモントリオールから海までは直線距離にして330kmほどあります。 これは大阪から伊豆半島あたりまでの距離です。 これだけ海から離れていると温度変化は大きくなります。 また日本でもそうですが、北国の春は急に進みます。


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 上は今年の5月のモントリオールの気温の変化です(Accuweatherより引用:クリックで拡大します)。 5月16日の最高温度は9℃(大阪の1月の最高気温の平均が9.5℃です)で、そこから温度が上がり始め、ほぼ1週間後の24日には29℃になっています。 私がモントリオールにいたのは5月29日~6月7日ですが、連日30℃前後でした。(私が日本に戻ってからは、また気温が下がったようです。)

 今回のモントリオールの旅行では、心密かに落葉樹下の Spring ephemeral を狙っていたのですが、少し遅すぎたようです。


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 上はカタクリの仲間の Erythronium americanum です。 この植物は栄養繁殖を行いますので、地面を埋め尽くすようにびっしりと生えているのですが、花はどこを探しても見つからず、既に立派な実ができていました。(2016.5.30. モン・ロワイヤル公園)


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 上は娘が5月11日に撮っていた Erythronium americanum です。(前に書いたように、私がモントリオールに行ったのは娘一家がモントリオールに住んでいるからです。)

セイヨウトチノキ


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 上はモントリオールで撮った Aesculus glabra、和名はセイヨウトチノキです。 1枚目はモントリオール昆虫館で、2枚目はノートルダム・デ・ネージュ墓地で撮りました。 後者は水が不足気味だったのか、8月下旬でしたが紅葉していました。
 この木の自生地はバルカン半島ですが、世界中の温帯地域で広く栽培されており、各国で様々な名前が付けられています。 日本でも公園などに植えられるようになってきていて、上に書いたようにセイヨウトチノキと呼ばれていますし、英語では Horse-chestnut、フランス語では marronnier(マロニエ)と呼ばれています。 特にマロニエの名前はシャンゼリゼ通りの並木などでよく知られています。 marron(マロン)も本来はこのマロニエの実に由来するのですが、現在ではマロニエの実よりおいしいヨーロッパグリにその名を奪われた感があります。

 このセイヨウトチノキ、日本在来のトチノキとどこが異なるのでしょうか。 植物学的には日本のトチノキの学名は Aesculus turbinata ですから、同属異種ということになります。 別種ですから、似てはいますが、いろいろ違いがあります。 セイヨウトチノキは、トチノキよりも葉がやや小さく、葉の裏面は無毛で、葉縁には鋭い重鋸歯があり、果実にはとげ状の突起があります。 特に果実は子孫を残す種子に関連した大切な部分で、この部分がはっきり異なれば、明らかに別種です。 日本在来のトチノキの果実を下に載せておきますので、2枚目の写真と比較してみてください。


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 参考までに、日本でも公園などに植えられ始めているベニバナトチノキ(下の写真)は、セイヨウトチノキと北米南部原産のアカバナトチノキ( Aesculus pavia )とを交雑させて作られた園芸種です。


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タンジー


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 カナダ・モントリオール市のラピード公園に咲いていたタンジーです。 花が横を向いているのは、一方向に吹く風のせいでしょう。 タンジーの原産地はヨーロッパ中部のようですが、世界の温帯に広がっています。 ラピード公園でもたくさん咲いていましたが、植えられた様子は無く、帰化植物として広がっているのでしょう。


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 タンジーはキク科の植物で、葉は羽状複葉で、花は筒状花のみからなる頭花です。 タンジー(Tansy)は英名で、ヨモギギクという和名もありますが、あまり使われていません。 学名は Tanacetum vulgare です。 強い香りを持っていて、ポプリの材料や、少量をプディングやオムレツの風味付けに使ったりするようですが、全草に有毒成分を持っていますので(毒と薬は生体に作用するという点で紙一重ですが・・・)、虫よけや、堕胎薬としても使われていたことがあったようです。

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